富山

富山県(とやまけん)は、日本の北陸地方の県。山間部には世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」などがある。方言で新鮮を意味する「きときと」と呼ぶ魚介類に加えて名水の産地として知名度が高い。県内の魚津市では冬季に蜃気楼が見える。立山連峰は立山信仰に代表される信仰の地として有史以来知られる。

松尾芭蕉はこの地を「早稲の香や 分け入る右は 有磯海」と詠んでいる通り、古来より稲作が盛んな地域である。

県の中央部には、概ね複数の河川が形作った沖積平野の富山平野があり、山麓部には複数の河川の扇状地が重なり合ってできた「複合扇状地」が見られる。富山平野を流れる主な河川は東から黒部川、片貝川、早月川、常願寺川、神通川、庄川、小矢部川で、これらは富山七大河川と呼ばれる。

富山平野は北を除く三方を山地に囲まれ、南東部には標高2,000〜3,000m級の山が連なる飛騨山脈(北アルプス)がある。北には富山湾が広がる。

農地は減少傾向にあるが、耕作地における水田比率は高い。砺波地区においては明治時代から続くチューリップの栽培が盛んであり、異彩を放っている。北部に占める富山湾の恩恵により、漁業も盛んであったが、近年定置網漁を除く、その他の漁業は衰退の傾向にある。しかし、国民のグルメ指向と輸送時間の短縮化により、従来は移送が不可能であった白エビなど、今まで売れなかった商品が注目されている。

富山県は、日本海側最大の工業集積地である。

安価な電力供給によって、アルミ工業が発達しているほか、臨海部を中心として石油精製、重化学工業、各種電気製造が発達している。また、特定重要港湾伏木富山港により対岸貿易や、原材料輸入における大型の貨物の輸送が容易となっている。

古くから、富山平野の中央部にある呉羽丘陵を境に東を呉東(ごとう)、西を呉西(ごせい)と呼んでいた。現在では市町村界によって区切った県東部・県西部という名称も使われている。おおむね呉東・呉西に一致するが、富山市呉羽地区は呉西でありながら県東部に属する。

さらに、県東部を富山地区・新川地区、県西部を高岡地区・砺波地区に細分することがある。